幅広い知識が必要な小学校教師
小学校教師の仕事というのは、小学1年生から6年生の生徒に対して授業をしたり、道徳指導をしたり、生活指導をしたりすることが仕事です。中学校以上の教師のように専門科目を教えるのではなく、小学校教師というのは音楽や体育、道徳といった科目を含む全ての科目の指導が必要になります。図画工作や体育、音楽といったことも指導できなければならないため、幅広い知識が必要です。
また、学年によって指導の仕方や言葉も違ってきます。小学1年生と6年生とでは生徒のできることは大幅に違いますから、指示の方法や自分たちでさせることというのも違ってくるのです。そこで生徒にあった適切な指導や声かけを考えて接することが必要なことも指導の難しい点です。
小学校教師になるためにするべきこと
小学校の先生になるには、まずは小学校教員免許を取得しなければなりません。小学校教諭普通免許には、大学で取得する1種免許状、短大で取得する2種免許状、大学院で取得する専修免許状の3種類です。多くの人が教育大学に進学して1種免許状を取得することが多いです。
教育免許状を取得したら、就職する学校を探さなければなりません。教員採用試験と言われる公立小学校の教員として働くための試験を受験するための試験を受けたり、私立小学校の場合には各学校の採用試験を受けたりして合格した学校で働くことになります。
小学校の教員採用試験の倍率は4倍ほどで年々下降傾向にあります。しかし、この倍率は地域によって差があり、採用数は都市部の方が多いです。最初から正規採用で雇用されることはあまりありません。そのため、勤務を始めた最初のうちは非常勤採用として仕事を始め、そこから仕事をしながら毎年教員採用試験を受験しながら正規採用を目指します。
通信制大学で小学校教員免許を取得する
最近では、中学や高校の教員免許を取得している人が、通信制大学で単位を取得して小学校教員免許を取得するということが増えています。大学卒であれば、第1種の小学校教員免許が取得可能です。
授業の内容は通信での授業だけでなく、スクーリングと言われる大学で授業を受ける科目もあります。小学校の教員カリキュラムの場合には、これの多くは実技科目です。図工や体育といった科目の指導が行われ、夏休みや冬休みを利用して3日ほど学校で授業を受講します。
通信制大学であっても教育実習は実施します。通信制の大学の多くは小学校を併設しているので、その小学校で教育実習が行われることが多いです。スクーリングや通信での課題提出といったものをきちんと行なっていなければ単位が取得できないので教育実習も参加ができません。免許を取得するためにも、きちんと計画的にカリキュラムをこなすことが重要です。