Iターン就職とは?
地方出身の人が都会の学校に進学し、卒業後故郷に戻って就職する「Uターン就職」はすでに広く知られていますが、最近は「Iターン就職」というものが注目を集めています。Iターン就職とは、都会生まれで都会で働いていた人が、地方に移住して働くことを指します。通常の転職と違い、住んでいる環境やライフスタイルから大きく変わってしまいますが、都会とは違う田舎暮らしに憧れて、Iターン就職をする人が増えているのです。
Iターン就職というと転職のイメージが強いのですが、中には都会から地方の大学に進学し、卒業後そのままその地域で就職する人もいます。
地方自治体によるIターン支援事業
地域活性化を目指した移住プロジェクトの一環として、Iターン就職を支援する地方自治体は数多くあります。
例えば、新潟市では「にいがたで働こう」というプロジェクトや、若者向けの「にいがたで働こう+」という事業を展開しています。新潟市内の企業と連携して、東京で新潟の企業を紹介するイベントやインターンシップを開催しています。Iターン就職の際にネックになるのは求人情報の探しにくさですが、新潟市では就職応援サイトを開設して企業の情報が探しやすくなる工夫をしています。
とくに新潟市には、新潟大学をはじめとした学校が寮やマンションを所有していることも多く、進学と同時に新潟へ引越し、そのまま新潟県内で就職を決めるという学生も少なくありません。
新潟市以外でも、学生時代を過ごした土地で愛着が湧き、そのまま定住したいと思う人が多いようです。地域活性化を図る地方自治体や、優秀な人材が欲しい地方企業が勧誘や制度の整備に力を入れ、東京などの都会で地方企業の会社説明会が行われることも増えてきています。
⇨新潟大学生のための学生マンション|学生マンションドットコム
Iターン就職のメリット・リスク
Iターン就職のメリットは、地方の生活環境にあります。都会では毎朝の通勤ラッシュから一日が始まりますが、地方は車社会なところも多く、自分の車で快適に出勤できます。また、地方は都会と比べると住居費などの生活費を安くできます。他にも、子育て世帯の場合は都会よりも保育園に入りやすく、仕事と育児の両立がしやすくなります。
もちろんメリットだけではありません。Iターン就職のデメリットもやはり、地方の生活環境です。
地方は都会に比べると情報量が少なくなりがちです。スキルアップのための講演会やセミナーなどに参加することが難しい場面も増えるでしょう。映画館やライブなどのイベントの数も、都会と比較するとかなり少なくなってしまいます。そのほか、車で何十分もかけないと買い物に行けなかったり、地域の人との付き合いが大変だったりといった、地方ならではの苦労もあるかもしれません。移住を予定している地域に何度も足を運んで、「ここで生活できるのか」ということをしっかりと見極めましょう。