海の専門家こと海事代理士
海事代理士といっても、あまり聞きなれないかもしれませんが、これは海事代理士法に関する法律の専門家のことです。別名海の専門家とも呼ばれています。海事代理士になるには国家試験である海事代理士試験に合格することが必要です。資格を取得したら、地方運輸局に登録をして仕事を行います。
主な仕事は船舶の登記ですが、これは行政書士や司法書士も行うことができる仕事です。そのため、海事代理士が行なっている仕事量は決して多くありません。そこで、海事代理士だけでの生計を立てるのではなく、行政書士や司法書士、社会保険労務士といった資格も併せ持ち、いくつかの業務を兼任している人も多いです。
海事代理士試験
海事代理士になるための国家試験は誰でも受験をすることができます。ただし、未成年者や刑の執行から2年以内の人は試験に合格しても海事代理士にはなれません。
試験内容は一時試験が一般的な法律と海事法令に関する問題が出題され筆記形式で答えます。一次試験に合格すれば二次試験に進むことができ、船舶方や船舶安全法といった法律の専門知識を口述試験で受けることになります。どちらの試験にも合格すれば国家試験合格となり、合格率は30パーセントほど、例年100名から200名が海事代理士になっています。
試験の勉強方法としては、多くの人が独学です。保育士や行政書士のような専門学校や通信教育といったものはないので、基本的には過去問を参考にして自分で勉強をして試験に臨みます。そのため、海のことや船舶のことに興味があること、コツコツと勉強することが好きであることが試験勉強を続け合格することには必須です。
また、海事代理士だけで生活をすることは難しく、多くの人は他の法律系の資格と併せ持ち仕事をしています。そこで、海事代理士だけでなく他の資格試験に挑戦することも必要ですし、他に仕事を並行して行うことも検討しておくことが必要です。