海の研究をする海洋学者
地球の7割は海です。この海という資源を有効利用すること、そして海洋についての研究や情報収集を行うことを仕事としているのが海洋学者です。
海の研究というのもたくさんのことがあります。改定や海中の地形を研究したり、資源や気象といったものを研究したり、海洋土木で海の土木や建築を行ったりそのための技術開発をしたりと、その研究分野は多岐に渡ります。それ以外にも船舶や水中船の性能を上げることも研究内容の一つです。
基本的に海洋学者は大学や専門研究所で研究活動を仕事としています。また、研究した知識を論文発表したり、研究内容を授業やプレゼンといった形で紹介したりすることも仕事としています。
海洋学者になるまでの道のりは長い
海洋学者になるのは長い道のりです。多くの人が大学で海洋学を学んだのち、大学院に進学をしてさらに研究を進めます。それを経て、大学や専門機関に就職をして研究職に就くことができます。
学者になるにあたっての年齢制限はありません。ただし、大学院を卒業してからもすぐには研究職には就けるとは限らず、専門機関や大学に就職できなかった場合には、研究を続けながらアルバイトをしたり企業で仕事をしたりというように別の形で生計を立てながら海洋学を極めていくということもあります。そのため、海洋学者としてそれだけで生計を立てることができるようになるまではかなり長い道のりになると考えておいた方が良いです。
また、専門機関に就職ができてもすぐに学者としてのキャリアが始まるわけではありません。就職した場所によって様々ですが、初めのうちはアシスタント業務をしたり受付や雑務をしたりしながら過ごすことも多いです。
これは大学や大学院に就職をしても同じです。まずは助手や助教授として、教授のサポート業務をすることが主な仕事になります。そこから少しずつ自分の研究ができるようになり、最終的に教授や学者としてのキャリアが始まります。自分の研究を黙々と進める多くの人がイメージするような研究職に就くことができるのは就職をしてからも少なくても10年はかかると思っておく方が良いでしょう。
多岐にわたる仕事内容
海洋学者の仕事はその人の研究分野によっても違ってきます。海底資源の調査をしている人であれば、様々な機器を用いて海底にあるものを採取して調査をしているということがあります。それ以外にも海洋生物の研究をしていたり生育をしていたりする人もいます。海で生物の観察をするだけでなく、研究所で飼育をしたり、水族館での仕事をしたり、生物番組で解説をしたりするということもあり、仕事の内容は様々です。
海洋学者が各々受け持っている専門科目が複雑であること、まだまだ海洋学者の数が少ないことから日本ではあまり海洋学者としての仕事をしている人がいません。そのためまだまだ仕事として自分にチャンスが起こる可能性のある仕事でもあります。
とはいえ、仕事のチャンスを得るためには自分の明確な研究テーマを持つこととその分野についてしっかりと知識を持つことが必要です。そのため希望の仕事に就くためには日頃からしっかりと専門分野の研究をすること、様々な調査や研究補佐に関わりチャンスを作ることが求められます。